「はなよめ」から「はつひめ」になり、「夏雄美(なつゆうび)」から「暁星(ぎょうせい)」にバトンタッチしつつある今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。僕は元気です。
まぁ元気じゃなくても元気なフリをしないと農家はやっていけないのです(キリッ)。

「今年の桃は色づきが悪いなぁ、高温障害かぁ、とほほ」って昨年まで思っていたのですが、実は反射シートを敷くタイミングが遅かっただけのようです、あはは。
7/12(土)の暁星さんの様子で、かわゆく色づいてきました。間もなく収穫ですね。
一般的に桃は大きければ大きいほど甘くて美味しいのですが、それは同一品種での話です。この暁星さんは平均250g程度なので、「暁星」として売られている桃であるなら、直径8cmもあれば間違いなく美味しいですね。参考にしてみてくださいな。
ちなみに暁星さんはあの桃の王様「あかつき」の早熟版で、サイズは小さめですが美味しさは折り紙付きです。まっ赤に色づいた玉を試食しましたけど、後に引く甘さがあったので、今年も美味しく出来上がったと思います。
さてこの暁星さんのさらに早熟版である夏雄美さんはですね、なんと暁星さんより5日ほど早く熟し、平均サイズは暁星さんを凌駕するバケモンなんです。

って書くと「すげぇ~っ!」って声が聞こえてきそうなんですけど、「早生で大玉」=「核(種)割れが酷い」って方程式があって、涙がちょちょぎれる感じなんですよね。特に2023年と2024年は異常気象とも言える高温のせいで生育の速度がめっちゃ速かったこともあり、核割れが果梗部まで達している玉が半数を超えていて、ワールドワイドでワシが泣きましたね。
♪ただ泣きたくなるのぉ~
ただ泣くだけではなく、じっと手を見た後で、コンチクショーブッタ切ッテヤル!って発狂もしたのですが、そこをぐっと堪えたわしは、知らないうちに大人になっていたんですね(涙)。
まぁ桃の先生が言うには、「摘果を丁寧にして正常果だけを残せ」って言うのですが、そんなことしたら残らねぇんすよ。摘蕾、摘花、摘果をせずにピンポン玉みたいな桃でもいいならやれると思いますけどね。
気が付けば獄門疆(ごくもんきょう)で封印していた友黄(ともき)さまが、その封印を解き放ちつつあります。

お隣の宮城県では穴の開いた靴下を「おはよう靴下」って表現するみたいなのですが、この表現、かわいくってステキですよね。かわいいは正義!ビバかわゆす!
しっかしこの桃の葉の艶、スベスベ感が堪らねぇっす。このためにワシは肥やしをやってるんだなぁとしみじみ。食って美味いかじゃねぇんだよ(笑)。反省しろっ、オレ。