今年もアレなシーズンが到来しまして、風で飛ばされないように、隙間から雨水が侵入しないように、桃の葉を巻き込まないように、まぁまぁそこそこ丁寧に1枚1枚袋がけをしているわけです。風は袋を煽り小枝は指の侵入を邪魔し葉っぱは視界を遮ってくるので、10分に1度「キィィィィ~~~ッ!」ってなりながら自分と闘っています。
袋をかける作業は腕を上に持ち上げている姿勢が多く、1か所に時間をかけていると、中年男性のわきの下にハチの巣が作られてしまうおそれがあるので命がけですね。(鷹の爪DO、蜂の巣参照)
さて2024年の桃の販売スケジュールですが、4月から5月にかけて天候がよかったため、なんと昨年と同様ないし、今後の気象条件によっては1~2日程度早くなるのではないかと予測されています。福島県における「あかつき」の収穫最盛期を例に具体的に書くと次の通りです。
平年 : 8月4日
昨年(R5年): 7月25日
今年(R6年、予測): 7月24~28日頃
ちなみに福島県が生んだ極早生種の「はつひめ」ですと、今からおよそ1か月後の7月1~3日頃に収穫最盛期を迎えるってことになりますね。
桃は品種によらずどれでも美味しいと思っていますが、品種を指定して桃を購入されるこだわり派の方は、ネットで広く公開されている情報よりも1週間~10日程度、行動を早めた方がよさそうです。
余談ですが袋をかける目的は2つです。
1つ目の目的は、桃の果皮を枝葉や日光、そして雨水から護って見栄えを維持するためです。桃の木が強風に煽られると枝や葉で実にスレ傷ができ、直射日光ではひび割れ、雨水では汚れますからね、商品価値が下がらないようにします。オラが地域(福島県伊達市)では晩生(おくて)の桃を対象にしますが、日本一高価な桃を生産する山梨県笛吹市春日居町では、すべての桃を対象にしているそうです。さすがです。
2つ目の目的は、黄桃種の果皮の色を黄色く維持するためです。白桃と黄桃を並べたときに、赤と黄のコントラストが欲しいという小売店のリクエストだそうです。ただお客さま(最終消費者)への直接販売においては、収穫時期を正しく判断し、日光に当てることで糖度を増す目的で除袋(じょたい)しちゃうので、やや着色した状態で販売されるのが一般的かと思います。