「残った根っこは虫の住処になるよ」
って脅された気分になりまして、今年の春先にぶっ倒したハクモクレンの、切株の除去に立ち向かいました。このハクモクレン、35歳ぐらいだったわけですが、芯止めの処理が悪かったせいか、切り口から痛むというか腐っていまして、今年の春にお別れしていたんですね。
木の幹は直径20cm程度なのですが、株というか下部の方は50cmぐらいの太さがあって、これを掘り起こそうと思うと、眩暈というか気が遠くなりそうですが、千里の道も一歩からですから、スコップと万能のこぎりとして使っている丸源さんの大地を掴んでいざ勝負です。
えっと、天寿は刃が薄く繊細な切り口で剪定には最高なんですが、ちょっとの力で歪んでしまうので、力業で行かなきゃならないときは大地を使っています。
さて、近い将来、ウサギがとんで出てころり転がる予定だった木の根っこと闘うこと3時間、切株の周囲4割ぐらいの根っこを表に出してあげました。
続く2時間も、ひたすら掘って掘りまくったんですが、やっぱりというか当たり前に根が邪魔になってきたので、根を切りながらの作業に切り替えました。根はまだ生きていたためか柔らかく、直径15cm程度の根はわりと素直に切ることができて、作業は意外にスムーズに進行。
しかしですね、ぶっとい根は、途中でのこぎりの刃が動かなくなったりして、作業効率が著しく低下するので、刃が「まるで」「ダメな」「オートのこぎり(チェーンソーの意)」、略してマダオに復活の儀式。最寄りのホームセンターで、チェーンソーの刃を3000円で購入してきました。
切株の除去を業者に頼むと数万円ですからね、3000円は痛くも痒くもない、とてもとても広く豊かで大きな気持ちになってしまっていて、刃が痛むこと承知の上で、土ごと根っこをぶった切っていたのはいい思い出です。
と、ここまで6時間ぐらいの戦闘でしょうか、切株の周囲7割ぐらいの根っこの切断が終了した後で、天から声が降ってきたんですね。
「あとはユンボで抜けるんじゃないかな?」
そうです、朝から来ていた設備屋さんがですね、空き時間で挑戦してくれるとのこと。機体重量3?4?トンぐらいのユンボで押したり引いたりすること10分。ずぼっと抜けました。ユンボ最強!ビバユンボ!
振り返ると、地表を這うように伸びる根は、手掘りで対処できたと思いますが、地面に潜るように伸びた根は、ユンボやチェーンブロックがないと、抜けなかったのではないかと思われまする。
兎にも角にもめでたし、めでたし。